2019年7月の記事一覧

お祝い こちらは 全国2位 放送委員会

7月26日(金) ほぼ毎日・校長 Vol.81 NHK杯 全国高校放送コンテスト

参加全国1582校の頂点を極めた

市原中央高等学校放送委員会

第66回NHK高校放送コンテストが7月23日(火)から、国立オリンピック青少年記念総合センターで行われた。予選を勝ち抜いた本校の放送委員会は、本日(25日)行われたNHKホールでの決勝で見事に準優勝(全国2位)の成績に輝いた。おめでとう。

部門 創作テレビドラマ部門

作品 女尊男卑(じょそんだんぴ)

NHKEテレで放送されます

『ティーンズビデオ 2019』創作テレビドラマ部門
  8月 13 日(火) 午前9時 30 分~午前 10 時 15 分 E テレ

晴れ 終わったのではない はじめの一歩を踏み出してくれたのだ

7月25日(木) ほぼ毎日・校長 Vol.80 うなだれるな、上を向け
 ここ市原中央高等学校の幕開け宣言をしてくれたような日だった。
 誇りを持って欲しい。

 この試合の始まりを待つかのように梅雨が明けた。もくもくと湧く雲が、遅い夏の到来を急がせるように沸き立っている。やがて迎えた9回裏、最後のバッターは渾身の力を込めてバットを振り抜いた。観客席の誰もがその一振りに祈りを込めていたであろう。カメラの背後についたモニターの中に、私の後ろにいる生徒たちが、鏡に映るようにいる。両手を組み、胸の前で合わせ祈るように一瞬を見つめる生徒が映っている。まるで神の前で祈りを捧げるように。相手の内野手の投げたボールが、一塁手のミットに収まる。一塁ベースにスライディングした彼は、勢い余って回転して転がった。全てがスローモーションをみているように見えた。一瞬の静寂の後、応援席にいた生徒から拍手が起こった。健闘を讃える拍手である。
 ファインダーの中の彼は、まるで神前で懺悔をする男のように、片膝を立て下を向いている。右手は彼自身の胸にあてがっているようにも見えた。ハイスピードシャッターの数コマの中で、景色は確かに動き、時の流れを示しているのに、彼だけはそのまま止まっている。彼の姿、ファインダーに映った生徒の姿、まさにここは祈りの場であり、祈りの時である。若い情熱が、自然に一つになり大きなこの空間と、この一瞬を「聖なる地、聖なる時」にしている。球児たちだけではなく、それを支えた保護者をはじめ、様々な人々、共鳴した仲間、師、この瞬間(とき)を迎えるために関わった者たちの聖地となっている。
 彼の胸に去来したものは一体何だったのか。友と過ごした野球人生が走馬灯のように、脳裏を掠めたか。心を満たしていたのは哀愁か、充足か、達成か、誰にもわからない。彼本人にもわからなかったに違いない。きっと「空虚」だったろう。空っぽな状態だったのだろう。いま暑く照り輝く夏の太陽の下に、自分がいることの理由すらわからないほどの燃え尽きた心だったのだろうと思う。
 人はこんな心の状態を一生のうち何度も経験できるものではない。そして経験した者にしかわからない。「やりとおしました」「やり抜きました」と胸を張って言える瞬間(とき)の積み重ねを、「信」で繋がった友と一緒に繋いできた者だけに許された空虚だと思う。

     燃えたよ…
     まっ白に…燃えつきた…
     まっ白な灰に…
  「あしたのジョー」ラストシーンから

 この生徒たちと瞬間(とき)を同じくできることが嬉しい
 感動がある学校、市原中央高等学校 素敵です

晴れ ひと夏 燃焼した情熱

7月24日(水) ほぼ毎日校長 Vol.79 どのようにお礼を言えばいいだろう

人を感動させ、動かすのは容易なことではない。今君たちはそれをなした。
その者自身が情熱を燃やし、楽しみ、懸命になっていないと人の心は動かない。感動させることはあっても、共有する動きをさせること、共鳴させることはできない。
 夜の帳(とばり)が下りた校長室にやってきた、いつもの2人は、私の「ありがとう」という一言に、「はい、やりきりました」と答えてくれた。その言葉が言えるほどに燃焼したのだろう。情熱を燃やしたのだろう。それは、一塁側の応援席に集まった600名を越す生徒たちの感動と喜びの共有を生んでいた。
 背番号のないユニホームに身を包んだ者たちの叫ぶような応援。我がことのように歓喜し、感涙に頬を濡らす女子生徒たち。通路の中に出て、率先して体を動かす男子生徒の躍動。あの力は確かなものとしてグラウンドに届いていた。私は身短かに見せてもらった。そして一体化するエネルギーの帯をみた気がした。決して幻ではなかったろう。あの力を見せてくれた生徒たちに、心から感謝したい。
 ありがとう。市原中央高等学校。
 やはり、自慢は生徒たちである。いい学校です。

鉛筆 ゴールドマン・サックスで英語研修

7月22日(月) ほぼ毎日・校長 Vol.78 本校生徒の力を再発見

六本木ヒルズ47階にあるGSのミーティング施設
 この日行われたのは、本校英語コース(来年度からグローバル・リーダーコース)のプロジェクト。ゴールドマン・サックス社の社員ボランティアの支援を受けて、シンガポール・香港・東京をWeb通信(TV会議システム)でつなぎ、それぞれの国の若者が捉えている社会的な課題を解決に導く。その提案を英語でプレゼンするというのだからかなりハイレベルである。ゴールドマン・サックス社が高校生を対象に、今回のようなSBC(ソーシャル・ビジネス・チャレンジ)を行うことは初めて(?)と言っていいほど異例のこと。本校の英語コースがその体験をできることは、本当に幸せなのである。

 他の国々のネイティブな英語は当然のことながら私には聞き取れない。ところが生徒たちは見事に彼らの質問に応じている。中にはコミカルに笑いまでもとっている生徒もいた。「まだ1年生なのに」と甘く見ていた認識をすっかり変えさせられてしまった。
 語学力だけでなく、こうしたプロジェクトによって、思考力、判断力、表現力に磨きをかけるのが本校の英語教育、リーダーシップ養成教育の特色である。それを見事にやってのけた。本校の生徒の力を再発見した。

まるで国連の会議室のような円形のプレゼンルーム。画像はシンガポールの高校生のプレゼンを聞いている本校生徒とGSの社員ボランティアスタッフ

1年生の英語コースの生徒が3グループに別れて発表した
 「若者はなぜ投票に行かないのか」「プラスティックゴミから地球を救えるか」「ネット社会に毒された若者が見出す光明は」3つのグループの選んだテーマはかなり難しいものであった。
 5分間のプレゼンの後、他国のゴールドマン・サックス社の社員から質問が飛ぶ。もちろん英語で。困難の上に困難を重ねた状況の中で、数秒チームで話をした後に、代表が見事に回答する。ご存知のように社会貢献や環境問題に積極的に社で取り組んでいるこの会社の社員たちである。「核心をつく質問もあって、かなり悩みました」と後で教えてくれたが、私にはそうは見えなかった。立派なものであった。合計10名ほどのボランティア社員は、「こうした青年の学びを手伝えるなら」と言って率先して買って出てくださったとのことであった。ほとんど丸一日お付き合いくださった。的確なアドバイス、啐啄同時の支援。さすが超一流企業の社員だと思わせるものばかりであった。感謝したい。
 研修が終わった後で、「校長先生、こんな機会を与えてくださってありがとうございます」と一人の男子生徒がお礼を言ってくれた。「石井先生や木嶋先生なんだよ。ありがたいね」

市原中央高等学校生、結構いい学習環境の提供を受けています。いいね!

お知らせ やり切るだけ 創部初のベスト4   Vs市川高校 0-3

7月22日(月) ほぼ毎日・校長 Vol.77 力が一つになる時

(昨日)試合が終わり、バックヤードで応援団の労をねぎらったり、保護者の方にお礼を行っていると、一人のお母さんが近づいてきて、「気にかけてくださってありがとうございます」と丁寧にお礼の言葉をいただいた。過日このブログに記した「気になる選手」のお母さんである。お世辞でもなんでもなく素直に「いい息子さんです」と心が言葉になった。「一緒に写真撮りましょう」誘われるままに一緒に集合写真「パチリ」スマホに残った写真を見て、心が一つになっているのを感じた。「明日もお見えになりますか?」問われ、申し訳ないと思いながら、球場での応援が無理なことを伝えると、「大丈夫、先生の分私たちが・・・」と応じてくださった。
 スタンドの大きな力は、確かにグラウンドの選手たちの背中を押している。親も兄弟も、OBもOGも、おじいちゃんやおばあちゃんの姿も見える。懸命の白球を追う選手の姿は、それぞれの心の投影なのである。彼らの悔しさは、我が悔しさ。壁を穿つ力を貸そう。一歩を踏み出す勇気を授けよう。友を思う絆を太くしよう。実際に手を貸すことはできないが、この声は、この一喜一憂する心の動きは、大きな「念」となって君たちの「信」を確かなものにしている。
 ここまできたら「やり切るだけ」頑張れ市原中央高等学校野球部!

写真は7月21日に行われたマリンスタジアムのものです

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