2019年10月の記事一覧

お知らせ できた!体育祭!

10月15日(火) Vol.117 台風で順延になった祭典

第35回体育祭に寄せて
 まずは台風15号で被災された皆様に、お見舞い申し上げますとともに、1日も早い復旧復興をお祈りいたします。
 清々しい季節の中で、保護者会会長をはじめ多くのご来賓の方々のご臨席を賜り、第35回体育祭を実行できますことは、この上ない喜びであります。
 その喜びと同時に、この体育祭を迎えるにあたっての、校長としてのもう一つの喜びをお伝えしておこうと思います。自然災害に大きな打撃と影響を受け、準備期間も十分に取れない中でこの日を迎えました。中には「中止」の考えもあったと聞きます。あの状況下では当然のことだと思います。しかしその中で、前に進むことを決意し、「今何ができるか」「この苦境の中で何をすべきか」を考えながら、実施にまで漕ぎつけた力は素晴らしい。それを選択し一歩一歩確かに踏みしめて来た、その力を生徒諸君が持ってくれた喜びであります。東日本大震災の時に、釜石の小学生が「奇跡」と呼ばれる避難を見事にやってのけた。あの時も子供達の支えになったのは、「諦めない」「前に進む」という気持ちだったと聞いています。人が協働で何かを成しとげようとする時、方向性を定め団結を生むのは、この力なのだろうと思っています。ぜひ大切にしてください。いいものを持っています。
 最後になりましたが、保護者の皆様には、日頃から多岐にわたるご支援を賜り、誠にありがとうございます。心より感謝申し上げます。この「瞬間(とき)」をお子様と一緒に楽しんでいただければ幸いです。言葉整いませんが、挨拶といたします。(プログラム挨拶文から)

まる ほぼ5日に一回・校長?ですか

10月11日(金)あたりの回想 ほぼ毎日・校長 Vol.116 話題がなかった訳ではないのです

 体育祭の応援にお見えになったある保護者の方が「先生!ほぼ5日に一回・校長ですか」と声をかけてくださった。ブログをまめにチェックいただいている。様々な案件に翻弄されて、自分が向くべき方向を見失っていたのかもしれない。こう書くと、きっとこのお母さんは、「ですねぇ」と共感してくださると思う。「申し訳ない」は生徒への言葉。筆が進まないのは、生徒の方を向けていない証拠だと思っている。で数日の回想。

 「先生、やろうよ哲学対話。台風で流れてしまって、あれっきりだ。結構楽しみにしているんだ」と嬉しい呼びかけをしてくれたのは、1年の男子生徒。ジェネレーションリングの交わりの中で、自分色が作られて来るんだ。例えば赤の文化を持った親と、白の文化を新たな世代(自分)の文化と捨子の世代。いい交わり方をすると、赤をしっかりと継承した鮮やかなピンクがね・・・。そんな話をしながら誘った生徒たちである。「今日の話でしっかり焼きついたのは『ピンク』」と言いながら部屋を出て行った生徒である。いいねぇ、やろう、やろう。放課後ね。

 「ルーチンなんです。青いかもしれないけれど、同じところぐるぐる回っている。なのも結論が出なくて、誰かとこうして語っていると、何か生まれるかと思って。付き合ってください」2年の男子生徒。いいじゃない。ぐるぐる回ろうよ。特権だよ。ただスパイラルのように、少しずつ上昇しようよ。しているはずだよ。この日は、ある結論を伝えにきた。部活の先生に背中を押されて、一歩前に踏み出すことにした。まずは校長に報告と思ってやってきたのだという。いいね、嬉しいね。ほらちゃんと上昇している。自分では自覚できないけれそ、ちゃんとプラスのスパイラルに乗っかっている。またおいで。とりとめもない話をしよう。

 うーん、どこかであったぞ。一度この部屋に来たよね。誰と一緒だったかも定かではない。部屋を訪ねてくれた女子2人を見ながらそう思った。記憶への繋がりの糸は細いが強く、そして意図や自覚を超えて、偶然的で刹那的に「もの」と結びついているものである。一人の女子の仕草で記憶は呼び覚まされた。それは右手を口元にやる仕草。彼女がその仕草をとった途端に蘇った。インターアクトの2年の先輩に連れられてやってきた1年生だ。この日は、本校からこの2人が、ロータリー主催の海外派遣に選ばれ、近々マレーシアに行くことになったという報告にきてくれた。「何が楽しみ?」と尋ねると、とっても真面目で模範的な答えが帰ってきた。それも大切だけど、美味しいものいっぱい食べておいで。その国の特徴をよく表した、美味しいもの食べておいで。だって君たちがいく国は、美しくそしてとっても美味しい国なんだよ。行ってらっしゃい。

重要 見事だ!中庭の温かい雰囲気が目に浮かぶ

10月10日(木) ほぼ毎日・校長 Vol.115 インスタ映えしますね

 台風が近づいている。15号の被災も復旧しないのに、神も罪なことをなさる。鬱々とする中、担当してくれていた先生が、「できました」と報告してくれた。昨日のブログに書いた「蘇るクマさんたち」なのである。生命が吹き込まれた。廃材となってどこかで朽ち果てるのではなく、見事な「いのち」として蘇っている。生徒たちの喜ぶ声が聞こえてきそうだ。木一吉(きいちきち)さん、ありがとうございます。
 下校バスの放送が入っている。賑やかだった学校が静かになった。歌声が聞こえなくなった。淡墨をさっと刷毛で掃いたような曇り空が重い。「校長先生、ブログの写真できましたね。インスタ映え」と声が聞こえた。じっとこちらを見つめている木彫りのリスとクマ。彼らが語りかけてくれたのかと思った。本当にいのちあるものなのである。振り向くと「琴音様」とそのお友達が立っていた。

 今日も温かい気持ちで一日を終えることができそうである。いいね、市原中央高等学校。感謝。

花丸 蘇る

10月9日(水) ほぼ毎日・校長 Vol.114 台風で倒れたヒマラヤ杉が・・・


 体育祭の予行が行われた今日、中庭では、台風で倒れたヒマラヤスギが蘇っていた。倒木を見たある教員が、「この学校が立って以来、ずっと一緒に育ってきたあの木をモニュメントにして残しませんか」と相談にきた。話によると、外房にチエンソーカービングの達人がいるという。お願いすれば、やっていただけるかもしれないというので、早速行動に移してもらった。帰ってきた教員は、満面の笑顔で、OKサインを出している。「一体何ができるか楽しみにしていてください」予行の開会式で生徒にも、「学校と歴史を共にしたヒマラヤスギが蘇るんだよ」と披露させてもらった。
 引き受けてくださったのは、木一吉(きいちきち)というペンネームを持つ、浜勇夫(ハマハヤオ)さん。存じ上げなかったが、その道では有名な方。お礼を述べると、ヒゲの口元が素敵な笑みを浮かべ、子供のようなキラキラした目が一層輝いた。どうやら作ってくださっているのは、ベンチのようである。「先生ね、ここにこうやって座ると、ほらこの子(子グマ)が座った人と目を合わせるように見上げている。いいでしょう」微笑ましい中庭の光景が目に浮かんできた。ヒマラヤスギの話を聞いて、今度はベンチとして蘇って、長く生徒と親しんでくれるようにという思いからだそうである。嬉しい、ありがたい。

 市原中央高校の生徒のみなさん、君たちは知らない人からも暖かい思いで包まれているんだ。いいね。

浜さんのブログ 

花丸 刺激になったようです

10月8日(火) ほぼ毎日・校長 Vol.113 テンプル大学ジャパン・キャンパス


 昨日(10月7日)本校の英語コース(来年度からグローバル・リーダー・コース)の第三学年最後の校外研修が行われた。午前中の研修先は、テンプル大学・ジャパン・キャンパス。新しく三軒茶屋の昭和女子大学に隣接して建てられた校舎である。まだ建材の匂いがする新校舎に入ると、そこはアメリカ。ペンシルバニア州立大学を拠点とするこの大学に通う学生は、日本40%、アメリカ30%、他国30%の比率で、国際色豊かである。大学の概要をお聞きした後、生徒たちは大学の3組みに別れて、授業に参加。私は施設を見学させていただいた。まずはスタッフの多さに感激した。学生の学びのコンサルティングや指導だけでなく、日常や私生活に至るまでのケア体制がすごかった。最近日本の大学でもこうしたケア体制は充実してきているが、これほどのものを持っているところは少ないのではないかと思う。お相手をしてくださった加藤副学長は、アメリカの拠点である本学の方針で、スケールが小さくても、必要なスタッフは大きな大学と同じだけ必要なのだと語ってくださった。言葉に自信がある。
 授業体験から帰ってきた生徒たちは、興奮気味。コミュニケーション関係の授業に参加した生徒は、「テーマが難しいのだけれど、活発な意見が出されていてすごい。こんな授業素敵です」と語っていた。「で、どんなテーマだったの?」という問いに、「宗教観です。偶像崇拝についてどう考えるか。Yes・Noのディベート。少数の宗教が肩身の狭い思いをするのはだめ。というような話も出ていました。」と答えてくれた。そこまで聞きとれ、理解できているのはすごいことだと思った。やるね、うちの英語コース。