音楽 顧問の先生と仲良くしてる?

4月23日(火)Vol.18 多彩な訪問者達

打ち合わせが長くなり、昼休みの時間まで食い込んでしまった。30分を過ぎる話し合いは、大抵の場合何も生まれない。『もうそろそろ終わりにするか』と思っていたら、開けていたドアのところに人影がある。見えるのは私だけ。「おーい、どうした?」と声をかけると、「いえ、あらためます」といって立ち去ろうとする。良い機会にして、打ち合わせを終わりにした。

入ってきたのは、テニス部の男子2人組。男子がくるのは珍しい。色々と話をしているうちに、一人が「国枝選手とプレイしたことがあるんです」と言い始めた。私の知る限りでは、テニス・・・国枝といえば、車椅子のパラ・テニス、シングルスグランドスラム◯◯回達成したあの人である。彼の話では、到底勝てなかった。パラのツーバウンドルールでなくても、まず無理だったとのことであった。貴重な経験しているなぁ。ところで君は、何者なんだ?

次の訪問者も男子だった。新聞委員会の二人が原稿依頼にしてくれた。部ではなくて、委員会。クラスの中で選出された役割分担での訪問である。しっかりと務めを果たしている。集団の中の一人として、自分が担うべきものをしっかりと受け止め、責任を持って遂行する姿に、安心を感じた。この自覚は、現役で社会を担っている大人だって、なかなか難しい。この学校の日常で育みたいと思っているものが、ちゃんと身に付き始めているようで嬉しかった。

最後はとても明るい女の子2人、吹奏楽部の女の子だ。一人はフルート、一人はクラリネットをやっているという。お願いがあってきたのだという。「そうそう、一度彼女に会いに行きたかったんだ。毎朝練習している・・・」二人が怪訝そうに顔を見合わせている。「ブログ(Vol11)に書いた・・・、あっ読んでないか?」と語りかけると、「いいえ、わかります。でも・・・彼、◯◯君です」と名前を教えて、クスクス笑い出した。私の中で、勝手に「彼女」に仕上がっていたのである。しかも可憐な乙女が、うまく弾けない曲を・・・と説明し、みんなで大笑いした。「で、お願いってなに?」吹奏楽部の定期演奏会のパンフの原稿依頼だった。「うーん、顧問の先生と仲良くしている?」とひやかすと、「とーっても仲良いです」「大好きです」と即答があった。「どうしてですか?」もうすでに顧問の先生にお渡ししてある原稿を読んで聞かせた。自分たちが率先垂範して、定期演奏会の準備をしようという責任感と、顧問の「この部員のために・・・」という思いが交錯したエアポケットのような瞬間(とき)だったのだろう。なんだかいい雰囲気だね。素敵な午後が過ごせました。感謝。

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