お祝い 入学式 厳粛な いい式典です

4月10日(水) Vol.5 初めての経験に感動

今を盛りに爛漫と咲いている桜花も散る時を知ってか、君たちの入学のこの日を待つように、激しい雨に耐えている。刹那的な花、桜花のこんなにも強い姿を意識することはあまりない。記念の日、満開の桜花、それに降る雨という条件が揃わないと、そんな見方はしない。

雨の中の式典だったので、式辞の中に上のような言葉を添えた。入学宣言を終えた後、壇上で一人ずつ握手をした。304の手、温かいてもあれば、冷たい手もある。大きなて、肉厚な手。一言一言声をかけた。入学してきた生徒たちより、私の方が浄化されて「ハレ」の日を味わっているように思えた。

対面式の時、歓迎の言葉を述べたのは、先日校長室を訪ねてくれた生徒会長。終えた後で、奉書を収めながら涼やかな笑顔で私の方を見た。「どうでしたか」と自信ありげな眼差しだったので、「よくできました」と軽くうなずくと、顔をほころばせて呼応するようにうなずいたような気がした。どうやら日頃から、リレーションを大切にした生活環境が、彼女の周りにはあるようだ。

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