お知らせ つながりが「分からない」を「分かる」に変える

4月16日(木) ほぼ毎日・校長 Vol.164 ICH風オンライン授業
 臨時休校中の家庭学習支援。本校では有名な教育事業として展開するWeb授業の活用だけでなく、もっと血の通った「つながり」による指導が行われている。
「面白い取り組みですよ」と数学科の一人の教員がTwitterの画面を見せてくれた。
教員A「○○君からの質問です。複素数を用いて円を表すとき、直径の2点α、βを定めて・・・変形した①②の式が何を表しているかもピンときません」
教員B「αーzの正負のところですが、複素数なので・・・」
教員C「②は①と同じですが②の方が・・・」
教員A「なるほど、説明の方は私が・・・」
教員C「よろしくお願いいたします。後半も・・・」

ある生徒からのメールによる質問を巡って、教員のSNSコミュニティが活発に動いている。この生徒がしている質問からすると、ここがつまづきとして考えられる。克服するにはこの角度から説明するのがいいのではないか、あの角度からアプローチするにがわかりやすくはないかと意見を出し合うのである。導かれた結論の中で、その生徒の理解に最適と思われる解説を、メール受信した教員が当該生徒に送る。
なんて素晴らしい「つながり」なんだろう。生徒と教員とのメールは、「Webでお知らせメール」(本校の独自のメールアドレス)で行われるため、外部に漏れる心配はない。コミュニティに参加しているのは本校の数学科の教員のみ。一人の生徒の「分からない」に大勢の教員がコミュニティでワイワイ、ガヤガヤ。ツイートの時間を見ると、約1時間の間に様々なやりとりがあり、生徒に返信がなされているようである。質問の対象は、共通して渡されている副教材上の問題。
学校にこれない生徒の家庭学習支援。つながりが途切れることを憂慮した教員が差し伸べた手に、生徒がしっかりと握り返してきている。握り返した手は一人で掴まない。コミュニティに参加する教員みんなの暖かい手が包み込んでいる。すごいな。この取り組みがもう少し進んで、他の生徒への公開がなされると、もっと広がりを見せるだろう。いいなぁ。
生徒は自宅学習、教員は在宅勤務。こんなときだからこそ、こんなつながりの暖かみが嬉しい。市原中央高等学校、いいね!